【医師監修】睡眠導入剤「デエビゴ」の効果・副作用・使い方まとめ

目次

デエビゴの効果

デエビゴ(一般名:レンボレキサント)は、不眠症治療に用いられる新しいタイプの睡眠薬で、オレキシン受容体拮抗薬(DORA:Dual Orexin Receptor Antagonist)に分類されます。オレキシンは覚醒を維持する神経伝達物質であり、デエビゴはその受容体をブロックすることで自然な眠気を促進し、睡眠をサポートします。従来の睡眠薬とは異なる作用機序を持つため、依存性が少なく、安全性が高いとされています。

入眠の促進

  • デエビゴは服用後約30分で効果が現れ、スムーズに入眠することをサポートします。不眠症患者が抱える入眠困難の改善に有効とされ、寝つきの悪さに悩む人にとって大きな助けとなります。

睡眠の維持

  • 中途覚醒や早朝覚醒といった問題を抱える患者にも効果を発揮します。夜間の睡眠の質を向上させ、熟眠感を得られるようになります。この特性は、夜中に何度も目覚めてしまう人や、朝早くに目が覚めてしまう人にとって特に有益です。

自然な睡眠の質向上

  • デエビゴは神経伝達物質のバランスに働きかけるため、自然な眠気を誘発します。従来のベンゾジアゼピン系や非ベンゾジアゼピン系の睡眠薬と異なり、睡眠を無理やり誘導するわけではなく、より自然な形での睡眠を促します。

デエビゴの効く仕組み

デエビゴは、不眠症治療に使用される新しいタイプの睡眠薬で、オレキシン受容体拮抗薬(DORA:Dual Orexin Receptor Antagonist)に分類されます。その作用機序は、従来の睡眠薬(ベンゾジアゼピン系や非ベンゾジアゼピン系)とは根本的に異なり、脳内のオレキシンという神経伝達物質の作用をブロックすることで、睡眠を促します。以下に、その作用機序を詳しく解説します。

オレキシンと覚醒維持

オレキシン(ヒポクレチンとも呼ばれる)は、脳の視床下部で産生される神経ペプチドで、覚醒や覚醒状態の維持に重要な役割を果たします。この物質は、以下のような働きを持っています:

  • 覚醒の維持: オレキシンは、脳内の覚醒系に作用し、私たちが日中覚醒を保つのを助けます。
  • 睡眠-覚醒リズムの調整: オレキシンは、外的な刺激や体内時計の情報を統合し、適切なタイミングで覚醒を維持します。

不眠症患者は、ストレスや神経伝達物質のバランスの崩れにより、オレキシン系の活動が過剰になり、適切な眠気が生じないことが多いとされています。

デエビゴの作用

デエビゴの有効成分であるレンボレキサントは、オレキシン1型(OX1R)およびオレキシン2型受容体(OX2R)の両方を選択的に遮断します。この作用によって、オレキシンが覚醒系に与える刺激が抑えられ、以下のような効果が得られます:

  1. 覚醒シグナルの低下
    覚醒を維持するオレキシンの働きが抑制されることで、脳がリラックス状態に入りやすくなり、自然な眠気が促されます。
  2. 睡眠の促進と維持
    OX2Rは特に睡眠維持に重要な役割を果たしており、この受容体を遮断することで、睡眠の深さや継続性が向上します。また、OX1Rの遮断は、入眠までの時間を短縮する効果があります。
  3. 自然な眠気の誘発
    ベンゾジアゼピン系薬剤のように神経を抑制するのではなく、オレキシンシグナルを緩やかに低下させるため、自然に近い睡眠を得ることができます。これにより、翌朝の眠気や頭重感が軽減される傾向があります。

従来の睡眠薬との違い

従来の睡眠薬は主に中枢神経系に作用し、脳内のGABA(γ-アミノ酪酸)受容体を活性化することで、神経活動を直接抑制します。この方法は効果が高い一方で、以下のような問題がありました:

  • 依存性のリスク: 長期使用により薬物依存が生じる可能性。
  • 副作用: 筋弛緩や記憶障害、翌朝の強い眠気。
  • 自然な睡眠リズムの妨害: 神経活動を直接抑えるため、自然な睡眠サイクルが乱れること。

一方、デエビゴはオレキシンシステムのみに作用するため、依存性が低く、自然な睡眠に近い形で覚醒と睡眠をコントロールできます。

作用の持続と個別性

デエビゴは、服用後およそ30分で作用が現れ始め、数時間にわたり効果を持続します。これにより、寝つきが良くなるだけでなく、途中で目が覚めてしまう問題(中途覚醒)や早朝覚醒の改善も期待できます。さらに、患者ごとの症状や体質に応じた柔軟な使用が可能であり、医師が適切な用量を調整することで最適な効果を得られます。

安全性と副作用の特徴

デエビゴは、オレキシン系を選択的に遮断するため、従来の睡眠薬よりも副作用が軽減される傾向があります。ただし、以下のような副作用が報告されています:

  • 翌朝の軽い眠気
  • 頭痛やめまい
  • 稀に悪夢や睡眠麻痺

また、肝機能に影響を及ぼす可能性があるため、肝障害を持つ患者には注意が必要です。

デエビゴの副作用

デエビゴ(レンボレキサント)の主な副作用として、以下が報告されています:

  • 傾眠(10.7%):日中の強い眠気が生じる可能性があります。
  • 頭痛(4.2%):服用後に頭痛を感じることがあります。
  • 浮動性めまい:ふらつきやバランス感覚の低下が起こることがあります。
  • 睡眠時麻痺:いわゆる金縛りの症状が現れることがあります。
  • 注意力障害:集中力や注意力の低下が報告されています。
  • 異常な夢、悪夢:通常と異なる夢や悪夢を見ることがあります。
  • 幻覚、錯乱状態:現実と異なる知覚や混乱が生じることがあります。
  • 動悸:心拍数の増加や胸のドキドキ感が報告されています。
  • 悪心:吐き気を感じることがあります。

これらの副作用が現れた場合は、医師に相談し、適切な対応を取ることが重要です。

参考文献:医療用医薬品 デエビゴ

デエビゴの使い方

デエビゴは、就寝直前に1日1回服用します。推奨用量は5mgですが、症状に応じて10mgまで増量が可能です。服用後は速やかに横になり眠る準備を整えることが必要です。デエビゴは空腹時に服用することで吸収が速まり、効果が出やすくなります。食事と同時に摂取すると、効果発現が遅れる可能性があるため注意してください。

生活上の注意点

  1. 服用後は運転や機械操作を避ける
    デエビゴは翌朝まで眠気を残す場合があります。服用後8時間以内に車の運転や危険を伴う作業を行わないでください。
  2. 睡眠スケジュールを確保する
    十分な睡眠時間(7~8時間)が取れるタイミングで服用することが推奨されます。途中で目覚めると、効果の持続により眠気が残る可能性があります。
  3. アルコールとの併用を避ける
    アルコールはデエビゴの作用を強める可能性があるため、同時摂取は避けてください。
  4. 他の薬との相互作用
    特にCYP3Aを阻害する薬(例:一部の抗生物質や抗真菌薬)との併用は、血中濃度を高めて副作用のリスクを増加させる可能性があるため、医師に相談が必要です。

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当院はオンライン診療に特化したクリニックであり、副作用の少ない睡眠薬「デエビゴ」を睡眠外来にて提供しております。 睡眠薬の副作用が心配であったり、一度始めると辞められなくなるのでは?と多くの方が感じていますが、当院では安心して不眠治療に取り組める様に副作用の強い薬は採用しておりません。

更に、処方内容も1ヶ月分や3ヶ月分などのまとめ処方になることもなく、まずは「10日間お試しプラン」にて効果を確認する事が出来ます。

また、当院では診察料は初診も再診でも無料で診察をしております。気になる方はお気軽にご相談ください。

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まとめ

デエビゴは、オレキシン受容体を選択的に遮断することで、覚醒を抑制し、自然な眠気を誘発する睡眠薬です。その作用機序は従来の薬剤と異なり、依存性や副作用のリスクを軽減しながら、睡眠の質を向上させます。不眠症の症状や背景に応じた柔軟な治療が可能で、特に依存性のリスクを避けたい患者にとって有望な治療選択肢となっています。

霧島クリニック 所属
精神科医

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この記事を書いた人

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